たべものがたり

生きることは、食べることであるという真実

私たちが生きていくために必要不可欠なものー 食べもの。その食べものが、地球の環境変化によって危機にさらされています。

食べものは、地球の大地からの贈り物です。

地球温暖化や人口の増加、資源の枯渇などさまざまな要因によって、食べ物の生産が需要に追いつかなくなってきています。世界の国々の中でも、食料の輸入依存率が高い日本は、これから迎える食料危機の問題にどう対処していくべきか。世界の食を知ることで、日本の食の現状を知り、フードマイレージや食生活の視点から「食と環境」を見直す一冊です。

  • ●全7章からなる食にまつわる話

    世界の食卓、食材の魅力や流通過程、食と命の関係や人間社会の営みが食に与えるインパクト、そして食から学ぶこと、未来の食を守るためにできること・・・私たちが生きるために知っておくべき様々な食べ物の話が7つの視点から編成されています。

  • ●「食べること」から生まれる学びや喜び

    人間の体が食べものから出来ていることを改めて知ってもらうと同時に、食べものが脳や心に与える影響や、食べることで生まれる多面的な価値や文化にも触れてもらう仕組みになっています。

写真: 山本良一

企画監修:山本 良一
(東京大学 生産技術研究所教授)

2007年度の日本の食料自給率は40%に過ぎません。農林水産省によれば2018年には世界の穀物消費は26億tに増えるのに対して、消費量に対する在庫量は13%と、70年代以来の低水準に落ち込む見通しで、このままでは穀物価格の高騰は避けられません。軍事ジャーナリストのウィニー・ダイアーは近著『気候戦争』の中で、地球温暖化の加速により、干ばつ、水不足、農業生産の低下、食料危機、難民発生、国際紛争の勃発などにより、あと10〜20年で戦争の危機が生ずるとしています。食料の大半を他国に依存する日本は、相当なる影響があることを覚悟すべきではないでしょうか。農業こそが国家の基本であるととする農本主義は、かつての政治の最高指導方針であり、国民の常識でした。もし幕末の農政家、二宮尊徳が生きていたら日本の農業の現状を見て何と思うのでしょうか。広大な耕作地を放棄し、他国からの低価格の輸入食料に依存し、将来の気候安全保障リスクを考慮せず、米文化を伝承するために「朝ごはん運動」までおこさざるを得ない日本の食の現状は、二宮尊徳を慨嘆させて余りあるでしょう。本書『たべものがたり』が、日本が食料自給率100%達成を超えて食料輸出国に転ずるぐらいの巨大な国民運動のきっかけとなれば幸いです。

1946年茨城県水戸市生まれ。
東京大学工学系研究科博士課程修了。工学博士。東京大学生産技術研究所教授。文部科学省科学官。エコマテリアル研究会名誉会長、日本LCA (ライフサイクルアセスメント) 学会会長、国際グリーン購入ネットワーク会長、環境経営学会会長、政府特定調達品目検討委員会座長、環境報告書ネットワーク顧問、ISO/TC207/'SC3 (環境ラベル) 日本国内委員会委員長など、学外でも多くの要職を兼務。
著書に『地球を救うエコマテリアル革命』(徳間書店)、『戦略環境エコデザイン』、『サステナブルカンパニー』のほか本プロジェクトの中核となる『1秒の世界』、『世界を変えるお金の使い方』、『気候変動+2℃』(以上ダイヤモンド社) の責任編集を担当。

編著:Think the Earth プロジェクト

無関心やあきらめの心を社会的課題と捉え、斬新な切り口で環境問題や社会問題について関心を高め、地球的視野で考え、行動する (Think the Earthする) きっかけ作りを行っているNPO。地球儀型腕時計「wn-1」、携帯アプリ「live earth」などの他、手がけた書籍に、写真集『百年の愚行』(紀伊國屋書店)、『えこよみ』(ブロンズ新社)、『1秒の世界』、『世界を変えるお金の使い方』、『気候変動+2℃』、『いきものがたり』(ダイヤモンド社) などがある。

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  • 定価:1,995円 (税込)
  • A4変形並製/80頁
  • ISBN 978-4-478-00668-9
  • 2009年3月5日発行