出展者として参加した高校生たち

2007/12/26

エコプロダクツに出展するのは日本のリーディングカンパニーだけではありません。堂々と出展を行ったのは神奈川県立湘南台高等学校(以下湘南台高校)の皆さん。テーマはECOイベントの提案です。平成15年度より高等学校において本格的に開始された「総合的な学習の時間」を使い、湘南台高校では出展の準備を行いました。「総合的な学習の時間」は一週間に一度、1、2年生は決まったプログラムが適用されるのに対して、3年生になると生徒らは自由にプログラムを選ぶことができるようになっています。2007年4月、6人のメンバーが集まり活動を開始しました。

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神奈川県立湘南台高等学校のみなさん

「温暖化という言葉は知っていても説明するとなると、大人でもよくわからない人は多くいます。メンバーの生徒6人もそうでした」
指導に当たったキャリア教育担当の黒柳幸子教諭は語ります。生徒達は「CO2削減」なら言葉は聞いたことがあるけれど、内容については良く知らないといった知識レベル。エコプロダクツのような展示会に出展できるのか、まさにゼロからのスタートでした。

「まずは、環境問題について知ってもらうことから始めました」
黒柳教諭は『NHKスペシャル気候大異変』というDVDを生徒に見せました。オープニングは台風カトリーナの様子が映し出されます。しかし、これは遠いアメリカで起こったこと。生徒達の反応はいまひとつです。しかし、DVDを見ているうちにだんだん生徒の反応も違ってきました。環境問題の深刻さが伝わってきたのです。黒柳教諭は新聞の切抜きや社会の教科書などを使って説明を行っていきました。

「子供達の自由な発想を大切にしたかった。とはいえ、8月にエコプロダクツの審査があります。それまでにテーマなどを決めておかないと出展できません」
何をするのか、上から押し付けるのではなく、生徒の軟らかい頭から出てくるアイデアを大切にしたい。黒柳教諭は子供がのびのびと活動ができるように心がけたといいます。

4月から何度も話し合いを重ねました。タイトルが決まったのは6月末。
「健康でECOう――自己ではなくエコ中な生活――」
同時に、こおろぎの姿をしたオリジナルキャラクター「ECOろぎ」も決まっていきました。
次は具体的な内容を決める番です。話し合いをして、高校生にできることをピックアップして、それをまわりの人に伝えていこう、となりました。 メインイベントは「登下校、ひたすら歩く!」。大勢の高校生が歩くことでCO2削減をしていこうというものです。サブイベントは拾ったゴミを使って作品を作る「ゴミアート作戦」。PR作戦としてはユニクロに協力してもらいイベントの宣伝用のTシャツを作ってもらう、といったアイデアも出ました。
「今回は何ができるか、という企画で終わっていますが、今後はこのアイデアを実現させていけたら、と思っています」(黒柳教諭)

展示会に向けて、自分達の発想をレジュメにまとめ印刷する、袋詰めするなど、やらなければならないことは山積み。週に一度の「総合的な学習の時間」だけでは足りません。そこで、エコプロダクツが近づいた頃、生徒たちは毎日放課後まで残って準備を進めました。
展示会で説明する高校生の表情は明るいのです。この活動が楽しかったことが来場者にも伝わってきます。
「深刻なことをしているけれど、生徒達は楽しくやっていました。また、展示会が終わった先日、大学生の方からイベントの案内が来ました。エコプロダクツ2007を通して、人とのつながりがひろがったこと。これも生徒達の大きな財産になったと思います」(黒柳教諭)

(ライター江口陽子)