日本は世界に誇る水の先進国

2008/03/31

2008年は国際衛生年(International Year of Sanitation)です。水と衛生は深いかかわりを持っています。日本にいると、安全な飲料水は当たり前のように手に入り、具合が悪ければすぐに医師の治療を受けることができます。しかし、世界を見渡すとそうでもありません。

外務省によると、世界で約11億人が安全な飲料水を利用できず、約26億人が基本的な衛生施設を利用できない状態にあるといいます。水と衛生の欠乏より、例えば、毎年約180万人の子供が下痢のために死亡し、毎年のべ4億4300万日の子供の授業日が失われているのだそうです。

安全な飲料水を誰でもが飲めるように、衛生施設を必要なときに使えるようにしたい。これは世界共通の願いです。2006年12月、日本がイニシアチブをとり、国連総会本会議において2008年の国際衛生年制定が採決されました。国際衛生年により、衛生について、意識が高まることでしょう。2008年に入り、シンポジウムやセミナーなどのイベントが開催されています。

実は、日本は水と衛生問題に積極的に取り組んでいる国なのです。国際社会の中で、日本はイニシアチブがとれない事項が多く、遅れを指摘されることが時々あります。しかし、水に関して日本は先進国なのです。もともと、日本は洪水、渇水、水質汚濁等の問題を克服するために対策を積極的に進めてきました。こうした経験や知見、技術を開発途上国の水と衛生に関する状況の改善に活用していこうという思いが根底にあります。

具体的には国際機関やNGOなどと協力して、それぞれの地域の状況にあわせた支援を提供しています。ODAによる協力事業では、給水施設や井戸を作ったりしています。例えば、アフリカ地域での地下水開発を中心とした整備・維持管理の強化、アジア地域や中南米地域の都市部での上下水道の整備・維持管理の強化、中東地域における安定した水供給への協力、アジア、アフリカ地域における水因性疾病対策(砒素中毒、メジナ虫)などがあります。

世界ではより衛生面で取り組みをしていく必要があります。これまで、水と衛生の関係が深いことは何となくわかっているつもりでも、国際衛生年を知るまで深く認識していなかった、という方もいるのではないでしょうか。国際衛生年を機会に、水と衛生への関心が高まるきっかけとなるでしょう。